理論・数学補論
このページでは,計量経済学・因果推論の理論的な側面やその理解のために必要な数学の知識について解説します.
確率論の補足(仮)
定義1.1(期待値):確率変数\(X\)の期待値を\(\mathbf{E}[X]\)と表記し,
\[ \mathbf{E}[X] = \begin{cases} \int_{-\infty}^\infty x f_X(x) \, dx & \text{($X$が連続型のとき)} \\ \\ \sum_{x \in \mathcal{X}} x p_X(x) & \text{($X$が離散型のとき)} \end{cases} \]
と定義する.
命題1.1(イェンセンの不等式):\(\phi(\cdot)\) を凸関数として,\(\mathbf{E}[|X|] < \infty\)とする.このとき,
\[ \mathbf{E}[\phi(X)] \geq \phi(\mathbf{E}[X]) \]
が成り立つ.
[証明] 証明は読者の課題とする.